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ゲーム脳について
ゲームをするとゲーム脳になる!
こんな言葉を聞いた覚えがあるかと思います。森昭雄さんという人が唱えた
主張で、批判が多く、根拠があまりに薄いと言われ、彼の本はトンデモ本と
なっています。
この主張は、ゲームをしているときの子供達の脳を調べたら、β波が出ない
・β波が低下したというもの。
※β波については「β波とは?」をご覧ください。
これは認知症の人と似た脳はであり、ゲームを続けると脳の活動が衰え、
キレやすくなったり思考力が衰えたり・・・・ということから少年犯罪に繋がる
という。
さて、この主張ですが、様々な批判が出ています。
・根拠がない
・実験の被験者があまりにも少なく、統計学的に見ても問題がある。
・通常良いものであるはずのα波を、なぜかゲームの場合のみ悪いもの
としている。
・ゲームの話なのになぜか運動を推奨するものとなっていて、
二重基準(ダブル・スタンダード)となっている。
などなど・・・・。
ゲームに慣れている人ほどβ波が出ない、これがゲームしすぎのゲーム脳
とこの主張では言っていますが、大体、ゲームは慣れるものですから、
β波が低下するのは当たり前だと思います。
初めてのシリーズのロールプレイングをするとき、最初はゲームの性質や
システムを理解しモノにするために考え、時にはイラっとなりながらプレイ
しますが、慣れてくると最初の時手間取ったものは全く気にならなくなる
でしょう。つまりβ波が低下します。
この森さんの主張ではそんなことには一切触れられていないんですね。
これでは一方的な、個人的な考えであるといわれても仕方がないでしょう。
ゲームで脳は鍛えられる、この考えは、様々な脳ゲーム等の登場によっ
て常識になってきていると思います。
ゲームで脳が退化する、ゲーム脳になるということは一切ないといえる
でしょう。